
腸セラピー資格講座・大阪代表の江口です。
つい最近も「腸もみ専門店としてサロン開業したい」と資格講座にお越しになった方がいます。
多くの場合は、便秘の解消・免疫力アップ・体質改善を目的としたケアを行うサロンです。
便秘とは
便秘とは、排便が3日間(72時間)以上ない状態のことを指します。
一般的には24時間以内に排便があるのが理想的とされていますが、毎日排便があっても「残便感がある」「便が硬くて排便に5分以上かかる」といった場合は慢性便秘のサインです。
反対に、3日に1回の排便でも苦痛を感じなければ便秘とはいえません。
下痢と便秘をくり返す人の特徴とは
リラクゼーションサロンには、便秘だけでなく下痢に悩む方も多く来店されます。
「お腹の調子が安定しない」「下痢と便秘をくり返す」というお悩みの背景には、心身のストレスや自律神経の乱れが関係していることが少なくありません。
特に、精神的なストレスが強い方や、緊張しやすい性格の方に多く見られる特徴が、この“下痢と便秘のくり返し”です。
ストレスや睡眠不足、冷え、不規則な食生活が続くと、腸の蠕動(ぜんどう)運動が不安定になり、腸内環境のバランスが崩れてしまいます。
その結果、腸が過敏に反応して下痢を起こしたり、逆に動きが鈍くなって便秘になったりと、安定しない状態を繰り返してしまうのです。
このようなときに大切なのは、腸そのものだけでなく、自律神経を整えるケアを行うこと。
副交感神経を高め、リラックスした状態をつくることで、腸のリズムも自然に整いやすくなります。
そのためには、オキシトシン(愛情ホルモン)やセロトニン(幸福ホルモン)を活性化しやすい施術が効果的です。
特におすすめなのが、腸セラピーとヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)の組み合わせ。
どちらも心身を深いリラックスへ導きます。
お腹と頭、両方をやさしく整えることで、ストレスを軽減しながら“腸が動きやすい体”へ導くサポートができるでしょう。
下剤の飲み過ぎには注意が必要
便秘が続くと、つい下剤に頼りたくなりますが、刺激性下剤の常用は腸の自力を弱める原因になります。
長期間使用すると腸の筋肉が弛緩し、自分の力で便を押し出せなくなる「弛緩性便秘」に陥ることがあります。
これは、いわば“腸が下剤に依存してしまう状態”で、薬をやめた途端に排便が止まるケースも。
体質改善を目指すなら、自然な蠕動運動を取り戻す腸セラピーや日常で行えるセロ活によるケアが大切です。
薬を飲むことを体質ケアと考えず、くれぐれも飲み過ぎには注意が必要です。
便秘が美容にもたらす悪影響
便秘は、美容の大敵です。
腸の中に老廃物が長くとどまると、有害ガスが発生し、それが血流に乗って全身をめぐります。
その結果、肌荒れ・吹き出物・くすみ・口臭・むくみなど、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。
「腸は肌の鏡」といわれるように、腸内環境の乱れはそのまま肌の状態にも表れます。
腸が元気を失うと、血流や代謝も滞りやすくなり、スキンケアだけでは補えない“内側からの美しさ”が損なわれてしまうのです。
とはいえ、「便秘を治さなきゃ」「早く出したい」と焦るほど、自律神経は乱れ、腸の働きはかえって鈍くなってしまいます。
そんなときこそ、副交感神経を優位にする“リラックスの時間”を意識的につくることが大切です。
この点で、リラクゼーションサロンの役割はとても大きいものです。
実際に、施術中に深くリラックスして眠った翌日、「久しぶりにスッキリ出ました!」という嬉しいご報告をいただくことも少なくありません。
腸セラピーやヘッドマッサージなどを通して、心がゆるみ、体が整うことで、腸は自然と動き出します。
お腹の調子が整うと、肌のツヤや明るさ、そして心の表情までも変わっていく。
それを間近で感じられるのは、腸活セラピストとして何より嬉しい瞬間です。
宿便・残留便・滞留便とは?腸内洗浄について
腸の一部に古い便が残ってしまう状態を「宿便」「残留便」「滞留便」とよぶことがあります。
実際には、腸の壁に便がこびりついているわけではありません。
しかし、腸内環境が悪化して便の排出がスムーズにいかないと、腸内にガスや毒素がたまりやすくなり、代謝や免疫機能にも影響を与えることがあります。
これは、腸を“動かす力”が弱まっているサインともいえるでしょう。
私が腸セラピー資格講座をはじめたのは2011年ですが、その少し前に「腸内洗浄(コロンハイドロセラピー)」がブームになっていました。
当時は芸能人やモデルの方々が「腸内洗浄でスッキリした」「肌がきれいになった」と発信し、 エステサロンや美容クリニックでも「腸内洗浄コース」「コロンセラピー」が次々と登場しました。
この時期、多くの人が「腸内洗浄=美容と健康によい」というイメージをもつようになりましたが、 次第に腸内細菌バランスの乱れや粘膜損傷といったリスクが指摘されるようになり、 医療現場や専門家の間では慎重な姿勢がとられるようになります。
腸内洗浄のブームの終焉とともに注目を集めたのが、「腸活」や「発酵食品」、そして「腸もみ(腸セラピー)」といった、 より自然で安全な腸ケアの方法です。
腸内洗浄は、いわば「腸活ブーム」の少し前に流行した美容・健康法でした。
今では、腸を“洗う”のではなく、“動かす力を取り戻す”ケアとして、腸セラピーが支持される時代になっています。
腸セラピーで整える「動く腸」へのアプローチ
腸セラピーは、単にお腹を刺激するマッサージではなく、自律神経と腸の動きを整えるアプローチ法です。
腹部の血流を促進し、副交感神経を優位にすることで腸が自然に動き出すよう導きます。
また、施術中のリズムや圧を「心地よい」と感じることで、愛情ホルモンのオキシトシンや幸せホルモンのセロトニンが活性化し、ストレス緩和にもつながります。
サロンでのケアに加え、日常的には「温活」や「軽い運動」「規則正しい睡眠」を心がけることが大切。
結果的に良質な睡眠が得られることで、 腸が自ら動き出す“本来の体質”へと近づいていきます。
腸を整えることは、心と肌を整えること。
腸セラピーは、その穏やかなリズムで体の内側から健康を育てるサポートになります。
まとめ:便秘になりにくい体質へ導く腸セラピスト
今回のまとめです。
腸セラピストのための箇条書きリストです。
便秘とは
- 排便が3日間(72時間)以上ない状態を指します。
- 理想は24時間以内の排便。
- 毎日排便があっても「残便感」「便が硬い」「排便に5分以上」といった場合は慢性便秘のサイン。
- 3日に1回でも不快がなければ便秘とはいえません。
下痢と便秘をくり返す人の特徴
- リラクゼーションサロンには、下痢に悩む方も多く来店します。
- 背景には心身のストレスや自律神経の乱れが関係していることが多いです。
- 精神的ストレスが強い方、緊張しやすい性格の方に多い傾向。
- ストレス・睡眠不足・冷え・不規則な食生活で腸の蠕動が不安定に。
- 結果として、腸が過敏になり下痢⇄便秘をくり返します。
自律神経を整えるケアの重要性
- 腸そのものだけでなく自律神経のケアが必要です。
- 副交感神経を高め、リラックス状態をつくると腸リズムが安定。
- オキシトシン(愛情ホルモン)・セロトニン(幸福ホルモン)を活性化する施術が有効。
- 特に腸セラピー+ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)の組み合わせがおすすめ。
- お腹と頭を整えることで、ストレス軽減と“動きやすい腸”へ導きます。
下剤の飲み過ぎに注意
- 便秘が続くと下剤に頼りがちですが、刺激性下剤の常用は危険。
- 腸の筋肉が弛緩し、自力で出せない弛緩性便秘の恐れ。
- 下剤依存で薬をやめると排便が止まるケースも。
- 腸セラピーや日常のセロ活で自然な蠕動を取り戻すことが大切。
- 「薬=体質改善」ではないため、過度な服用は避けましょう。
便秘が美容にもたらす悪影響
- 便秘は美容の大敵。
- 腸内滞留で有害ガスが生じ、血流で全身へ。
- 肌荒れ・吹き出物・くすみ・口臭・むくみが起こりやすい。
- 「腸は肌の鏡」=腸内環境の乱れは肌に直結。
- 焦りは自律神経を乱すため、意識的なリラックス時間を。
- 施術後よく眠れて翌日「スッキリ出た」という報告も多い。
- 腸セラピーやヘッドマッサージで心身がゆるむと、腸は自然に動き出します。
宿便・残留便・滞留便とは?腸内洗浄の歴史
- 古い便が一部に残る状態を「宿便」「残留便」「滞留便」と呼ぶことがあります。
- 腸壁にこびりつくわけではないが、環境が悪いと排出が滞りガスや毒素が増加。
- 代謝・免疫にも影響し、“腸を動かす力”低下のサイン。
- 腸内洗浄(コロンハイドロセラピー)は2000年代前半に流行。
- 芸能人発信で「美容・健康に良い」イメージが拡大。
- のちに腸内細菌バランスの乱れ・粘膜損傷などのリスクが指摘され、慎重姿勢へ。
- 流行後は腸活・発酵食品・腸セラピーなど自然なケアが注目。
- 現在は「洗う」より「動かす」ケアが主流です。
腸セラピーで整える「動く腸」へのアプローチ
- 腸セラピーは自律神経と腸リズムを整える施術。
- 腹部血流を促し、副交感神経を優位にして自然な蠕動を促進。
- 心地よいリズム刺激でオキシトシン・セロトニンが高まり、ストレス緩和。
- サロンケアに加え、温活・軽い運動・規則正しい睡眠を習慣化。
- 良質な睡眠で“腸が自ら動く”本来の体質へ近づく。
- 腸を整えることは、心と肌を整えること。内側から健康と美を育てます。
お客様の中には、「私は便秘になりやすい体質」という方がいますが、「便秘になりにくい体質になりませんか?」というのが腸セラピストの役割です。
頑固な便秘でお悩みの方、または、便秘と下痢をくり返す人の特徴を理解して、あせらず腸セラピーによる体質ケアを実現しましょう!
このブログの執筆者
腸セラピー資格講座・大阪講師

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